ひとりを越えてゆけ

映画、音楽、お笑い、国内旅行、温泉、食べ歩き、そして星野源 。いろんなことを褒めて、褒めて、褒めまくります。

「この世界の片隅に」を観ました。まさに「悲しくてやりきれない」。説明の無いセリフだけの紙芝居を見ているような珠玉の1作。

f:id:pulp-fiction1330:20170120182721j:image

 

1944年広島。18歳のすずは、顔も見たことのない若者と結婚し、生まれ育った江波から20キロメートル離れた呉へとやって来る。それまで得意な絵を描いてばかりだった彼女は、一転して一家を支える主婦に。創意工夫を凝らしながら食糧難を乗り越え、毎日の食卓を作り出す。やがて戦争は激しくなり、日本海軍の要となっている呉はアメリカ軍によるすさまじい空襲にさらされ、数多くの軍艦が燃え上がり、町並みも破壊されていく。そんな状況でも懸命に生きていくすずだったが、ついに1945年8月を迎える。(シネマトゥデイより)

  

f:id:pulp-fiction1330:20170121172130j:image

  

観終わったあと、時間が経つごとに余韻が膨れ上がる。

 

胸がいっぱいになる。

 

胸が張り裂けそうになる。

 

映画館の外に出て、日常の生活にもどる。

 

そこからこの映画がスタートしたような不思議な感覚に陥る。

 

「良かった」とか「泣けた」とか、そんな安易な言葉で表現できない「何か」。

 

その感情を表す言葉が見つからないもどかしさ。

 

この感覚は、「シン・ゴジラ」を観終わった後に、少し似ていました。

 

でも、「シン・ゴジラ」はとにかく頭のオーバーヒー トだったのに対し、こちらは言うなれば、胸がいっぱいになりすぎて、こみ上げる想いがキャパオーバーしたという感じ。

 

f:id:pulp-fiction1330:20170120182903j:image

 

描写は穏やかなもの の、話の展開はかなり早く、ついていくのに必死。

 

情報量は、思っていた3倍くらいありました。

 

まずそこで頭ももっていかれながら、様々な描写で胸もいっぱいになる。

 

色々な想いが、こみ上げてこみ上げて止まらなくなる。

 

早い展開とこみ上げるまくる想いに涙が追い
付かない。

 

いつの間にか、この映画がアニメだということを忘れてしまう。

 

戦争シーンや人が死ぬシーンなんて全然ないのに、ただ人々の日常生活を描いているだけなのに、どんどん色んな想いが蓄積されていく。

 

それが時間差で溢れ出し、観終わって数日経ってからも余韻が続いている。

 

観終わった後、大切な人を思い浮かべ、日常の 当たり前の生活に思いを馳せること間違いなしの珠玉の1作です。

 

f:id:pulp-fiction1330:20170120183025j:image

 

この映画には、「おだやかな日常」と、「おだやかな日常が、おだやかでなくなる瞬間」が描かれています。

 

その割合は、前者が8割、後者が2割といったところでしょうか。

 

広島の江波出身のすずが、呉にお嫁にやってくる。好きでもない相手との結婚が当たり前だった当時、不器用でどんくさいすずは毎日ミスばかりですが、がむしゃらに頑張ります。

 

f:id:pulp-fiction1330:20170120183100j:image

 

穏やかな絵のタッチと、微笑ましいストーリーに、ついつい笑みがこぼれてしまいます。

 

このあたりのシーンの多さは異常で、パッパッとシーンが切り替わり、次から次に展開していきます。

 

これは、説明の無いセリフだけの紙芝居を見ているような感覚でした。

 

戦争をテーマにした映画には珍しく、語り部もおらず、ナレーションもありません。

 

出てくるのは、事実のみを表した無機質な文字のみ。

 

これがまた恐ろしく怖いんですが。

 

f:id:pulp-fiction1330:20170120183011j:image


そして、徐々に襲ってくる戦争という現実。

 

空襲があり、焼夷弾が落とされ、防空壕に逃げ込む人々。

 

でもそういったシーンですら、美しく描かれているので、余計に胸が痛くなります。

 

爆撃に色が塗られていくシーンは、ついうっとりしてしまいました。

 

f:id:pulp-fiction1330:20170120183240j:image

 

そんな中、途中で起こる「ある事件」はまさに急転直下。


「あのシーンは、泣ける」とかそんな安易な言葉で語れないんです。

 

「悲しくてやりきれない」

 

まさにこれです。

 

コトリンゴさんが優しく歌う映画主題歌の通りです。

 

やりきれない。

 

それに尽きるんです。

 

でも当時の人は、それが当たり前だった。

 

好きじゃない人と結婚することも、食卓を囲んで食事をすることも、戦争で命が失われることも。

 

ツイッターでフォローさせていただいている、82歳のミゾイキクコさんという方がいらっしゃいます。

 

普段から心に刺さるツイートばかりで大好きなのですが、この映画についてもコメントされていました(正確に言うと、原作の漫画について)

 

 

「(映画で皆さんが絶賛しているほど)とくべつなものをかんじなかった。期待が大きかったからか。その程度の経験をしてるからか」

 

 

この言葉、ほんとうに重かった。その当時を生きていた方にしてみれば、この映画で描かれていることは決して特別なことではなく当たり前のこと。言い換えれば、それほどリアルに当時の日常を描けているということなのかもしれませんが。

 

私は号泣できませんでした。

 

悲しくてやりきれなかったから。

 

やりきれなくて、歯をくいしばって見ることしかできなかった。

 

そして日常に戻った時、 今この瞬間を、当たり前に生きている自分に考えさせられました。

 

 

安易な戦争映画ではなく、この世界の片隅で、まっすぐに正直に当時を生きていた人たちを穏やかな絵と、猛烈にパキパキ変わる展開のスピード感で見 せつける、すさまじいアニメーション映画です。

 

 

まだ、胸がくるしい。

 

 

 

 監督
片渕須直
原作
こうの史代
脚本
片渕須直
音楽
コトリンゴ

キャスト
のん

細谷佳正

稲葉菜月

 

 

f:id:pulp-fiction1330:20170121172223j:image

 

★ 4.7点

 

SUUMOのCM「最後の上映会篇」

 

 

 先日「ローグワン」を観に行った際に、このCMがついていました。あまりに内容が良くて、涙が溢れてしまいました。

 

CMは引越し前夜、荷造りを終えた女性が、寂しそうに部屋に座っているところから始まります。

 

f:id:pulp-fiction1330:20170116173653p:image

 

すると突然、思い出の上映会が始まります。

  

f:id:pulp-fiction1330:20170116174052p:image

 

 f:id:pulp-fiction1330:20170116174125p:image

 

これ、まさにCM版「ニューシネマパラダイス」みたいなんですよね。涙腺にかなりきました。自分も引越しの経験は何度かありますが、引越し前夜や当日って、今までの思い出がよみがえって、すごく感傷的になりますよね。

 

その気分を、1人の女性(大学生?看護の専門学校生かな)を主人公として、上映会方式で見事に表現していきます。

 

この上映会、思い出をただのスクリーンに映すのではなく、壁やカーテン、マンションに映していきます。

 

f:id:pulp-fiction1330:20170116174329p:image

 

 

f:id:pulp-fiction1330:20170116174336p:image

 

 

f:id:pulp-fiction1330:20170116174346p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20170116174353p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20170116174426p:image

 

(この辺なんて、 まさにニューシネマパラダイス!!)

 

f:id:pulp-fiction1330:20170116174455p:image

 

 

このセンス最高、というか絶対作った人、映画好きだと思います。

 

新生活が始まり、料理や洗濯にテンパり、恋人ができ、別れも経験し、勉強も頑張 り、暑い日も寒い日もどんなときでも部屋はそこにあって…。

 

f:id:pulp-fiction1330:20170116174520p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20170116174526p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20170116174532p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20170116174538p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20170116174551p:image

 

(この映像のつなぎ合わせの秒数が絶妙で、涙を誘います。この速さ、素晴らしい…)

 

またナレーションを部屋自体が言っているという設定も、泣かせますよね。

 

そこでバックに流れてくるのが「なごり雪」。曲選、最高です。

 

歌っているのは、イルカさんではなくて、湯川潮音さん。昔に一度だけCDを借りたことがあったような気がしていて、儚く零れ落ちそうな歌声が、涙を誘います。

 

f:id:pulp-fiction1330:20170116174714p:image

 

 主演の森川葵さんも思い出をかみしめる演技がすごく良いです。

 

f:id:pulp-fiction1330:20170116174725p:image

 

部屋に頭下げたくなる気持ち、分かるなぁ。住んでる時は、この気持ち分かんないんだけど。

 

旅立つときや新しいスタートの時に見返したくなる、素晴らしいCMです。1分30秒版もありますが、個人的には1分版の方がよくまとまっていて好きですね。

 

f:id:pulp-fiction1330:20170116175036p:image

 

 

SUUMOはキャラが先行してますが、意外とCMも良いんです。

 

 

このCMとかも好きだなぁ。

 

こちらも良ければぜひ。 

 

こんにちは、2017年。「目標」ではなく、「予定」だという意識で。

f:id:pulp-fiction1330:20170111155403j:image

 

新年、明けましておめでとうございます。

 

写真はニセ明ならぬ、餅明でございます。

 

2016年は源さん飛躍の年…というかもはやとんでもない次元にいってしまいましたね。大ブレイクです。

 

嬉しいですが、やっぱり寂しいかな。

 

 

さて、2016年はブログを書き始めたものの、後半は仕事が忙しくなったり、体調を崩したりで、少し更新が滞りました。反省しています。

 

映画レビューも良い作品がいっぱいあったのに、書ききれなかったなぁ。

 

ということで、2017年は「週2回更新」を予定として、無理せず頑張ってみたいと思います。

 

相変わらず、映画レビューやCM、星野源さんの話が多いかと思いますが、今年も色んなものを褒めて勧めて、1人でも多くの人に、心を動かす素晴らしい作品たちを紹介できれば、と思っています。

 

今年も、暇つぶしがてら読んで頂けますと幸いです。

 

 

f:id:pulp-fiction1330:20170111155656j:image

 

さて、先日「営業マンは理系思考で売りなさい」という本を読みました。

 

文系の自分でも共感することが多く、内向的な性格でも強い営業マンになれるのだと自信がつきました。おすすめです。

 

 

その中で、印象的な話があったのでご紹介したいと思います。

 

 

著者の菊原さんが、トップ営業マンの集まりに参加した時のことです。

 

菊原さんは、1人のトップ営業マンに質問しました。

 

「普段からどのような目標を持って、仕事をなされているのですか」

 

するとトップ営業マンは、

 

「目標なんてない」

「目の前のことを全力でやっているだけ」

 

と、答えたそうです。

 

回答に驚いた菊原さんは、

 

「今年は○○個、契約を取る!などの目標はないのですか」

 

と改めて質問しました。

 

するとトップ営業マンは

 

「それは目標じゃなく、【予定】だよ」

 

そう、答えたそうです。

 

 

 

この言葉は、新年早々、本当に響きました。

 

私も毎年年初めには、これをやろう!とか、映画を何本見よう!、運動をしよう!、など、目標を立てることが多いです。

 

でも、それを手帳やスマホなどに書き留めたはいいものの、あっという間に何もせず1年が過ぎてしまった…なんてことは、数え切れないほどあります。

 

皆さんもそういう経験、ありませんか?

 

今年はこれをやろう!という「漠然とした目標」では、実際に達成できる可能性はかなり低くなります。

 

そうではなく、その目標に「締め切り」、「制限」を入れることが、とても大切なのだと気づかされました。

 

その目標に「締め切り」を加えた瞬間、その目標は「予定」へと変貌を遂げます。

 

今年は痩せるぞ!と意気込んだところで、きっとその目標は何の予定もなく眠ったままです。

 

そうではなくもう少し輪切りにして、締め切りをつけて、2月末までに3kg痩せるぞ!と決めて、その目標を「予定」にしてしまう。

 

そのあと、じゃぁ今から何をしなければいけないのかと逆算していく。

 

このイメージは、すごく分かりやすかったですね。


「いつまでに」「何を」するのか。

 

ブログに関して言えば、記事の始めに、2017年は「週2回更新」を予定として…と書きました。

 

1年のブログ目標は、「100記事UP」です。

 

1年間で100記事UPするには、1年は52週あるので、週2回は更新しないとです。じゃぁそれを目標にして、いつどこで書くのかを考える。

 

こうすると、目標が予定化されて、案外楽しいです。

 

皆さんも是非、今年の目標に「締め切り」を加えて、「予定」にしてみてください。

 

それでは、2017年も無理せず、のんびり、楽しんでいきましょう!

 

f:id:pulp-fiction1330:20170111160350j:image

 

「ラ・ラ・ランド」の海外版予告編が良すぎるという話。「セッション」監督の新作ミュージカル。

 f:id:pulp-fiction1330:20161114183414p:image

 

『セッション』で一躍有名となった、ディミアン・チャゼル監督の新作の海外版予告編が、解禁となっています。

 

 

その名も「ラ・ラ・ランド」

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114183453p:image

 

これ、やばいです。とんでもなく良いです。なんなんですか、この予告から漂ってくる名作臭は。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114183537p:image

  

「セッション」の時も、予告編から既にただならぬ雰囲気が漂っていて、めちゃくちゃテンションが上がった記憶があります。そして、内容は言わずもがな。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114183603p:image

 

これ「セッション」を作ってしまって、次回作相当ハードル上がるよな…と思っていた矢先、この新作予告編。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114183617p:image

 

いやー、驚きました。

まず、ミュージカル映画で来たことに驚き。

 

実は私はミュージカル映画が苦手です。なぜか相性が良くないんですよね。

 

でも、本作は絶対観たい。必ず初日に観ます。

 

「セッション」の時も思いましたが、チャゼル監督はやっぱり音楽と映像の組み合わせ方、特に編集のされ方とのリンク感が素晴らしいですよね。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114183657p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114183707p:image

 

音楽のリズムと、映像の切り替わりのタイミングが見事に合わさっていて、見ていてすごく気持ちが良いんです。今回の予告編でもそれは健在でした。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114183736p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114183741p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114183744p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114183755p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114183822p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114184257p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114184303p:image

 

 

ラストのところの大量の切り替わりなんて、圧倒的で涙が出てきます。ほぼ字幕なしで見せてくるところもすごい。

 

そして、やっぱり音楽がとても良い。映画のオリジナルの歌でしょう か、予告編で流れてる全曲好きですね。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114183835p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114183843p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114184331p:image 

 

ライアン・ゴズリングとエマストーンも、最高!くぅー、早くみたい。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114183942p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114183947p:image

 

あの鬼教官も出てくるぜ。

 

皆さんもまずは予告、是非見てみてください!

 

 

f:id:pulp-fiction1330:20161114184017p:image

↑特にここ好き!!!

東京ガスCM「家族の絆 やめてよ」

 

 

東京ガスのCM、大好きなんです。

 

名作揃いすぎて、これまで何度泣かされたことか。

 

なので、新作CMが公開になるといつもすぐチェックしてるんですが、最近公開になったこのCMも本当に素晴らしいです。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183307p:image

 

タイトルは、「家族の絆 やめてよ」篇。

 

キャストが「深夜食堂」シリーズでファンになった平田薫さんと、今年役者としても大活躍の塚本晋也監督が親子役だなんて、最高じゃないですか!

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183328p:image

 

塚本監督、見事な頑固ダサオヤジっぷりです。この服装は無いなーっと、思いながら、一方で、でもこういうおじちゃんいるよなーっとしみじみします。ほんと、「いかにも」って感じです。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183345p:image

 

くしゃみも全開で愛らしい!

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183513p:image

 

 

 f:id:pulp-fiction1330:20161107183442p:image

 

日本のお父さん代表って感じです。

 

今年は、「シン・ゴジラ」ですさまじい存在感を示した塚本監督でしたが、こういう不器用なキャラクターを演じられるとピカイチですよね。      

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183416p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183425p:image

 

LINEも不器用に使っている感じがかわいい。

 

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183551p:image

 

一方、平田さんもオヤジ臭い父親を嫌がる「いかにも」な娘さんを好演されています。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183602p:image

 

お父さんを見つめる「嫌そー」な顔が素晴らしいです。

 

冒頭に手帳の文字も一瞬映りますが、この娘さんは転職されている設定なんですよね。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183613p:image

 

その辺の設定も、良い味出てます。この手帳はお父さんの物だと思うんですが、ガサツに見えるお父さんが、娘の予定を細かくきっちり書いているというのもなんだか泣けてきます。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183654p:image

 

真面目に仕事をしているシーンも良いですね。

 

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183710p:image

 

このCMのタイトルは、「親子の絆 やめてよ」篇。

 

要所要所で、娘さんの語りで「お父さん、やめてよ」というセリフが入ります。

 

終盤までその意味は、おやじ臭いことばかりする父親に対しての ネガティブな「やめてよ」ですが、婚約の話が進んでいくと徐々に意味合いが変わっていきます。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183737p:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107184034p:image

 

娘のアルバムを見て、「寂しいなぁ」とつぶやくシー ンはシンプルだけど涙が出ます。

 

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183747p:image

 

 

そして最後は、結婚式。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183803p:image

 

ここもベタなんだけど、「幸せになれよ」の一言に対して、「やめてよ」と一言。

 

娘さん、号泣。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183815p:image

 

この展開、本当にシンプルなんだけど、スーッと泣けます。いいなぁ。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183837p:image

 

あと東京ガスのCMに共通しているのは、料理が本当に美味しそうなところ。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183852p:image 

 

今回も唐揚げが印象的に出てきますが、本当に美味しそう。「食い過ぎだ!」と婚約者に怒鳴るお父さんもかわいいです。

 

心がスーッと洗われる90秒。

是非、ご覧ください。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161107183948p:image

 

「湯を沸かすほどの熱い愛」を観ました。涙のダムが、完全崩壊。見逃し厳禁の大傑作。

f:id:pulp-fiction1330:20161105110200j:image 

 

1年前、あるじの一浩(オダギリジョー)が家を出て行って以来銭湯・幸の湯は閉まったままだったが、双葉(宮沢りえ)と安澄(杉咲花)母娘は二人で頑張ってきた。だがある日、いつも元気な双葉がパート先で急に倒れ、精密検査の結果末期ガンを告知される。気丈な彼女は残された時間を使い、生きているうちにやるべきことを着実にやり遂げようとする。(シネマトゥデイより)

 

正真正銘の大傑作。すごいです。

 

ここまで映画館で泣いた映画は、生まれて初めてです。泣かなかったシーンの方が少ないかもしれない。涙腺崩壊とはまさにこのことで、次々と押し寄せる展開に涙が止まりませんでした。

 

正直、難病モノ・余命数か月モノの映画は苦手です。この映画も一見、そう見えます。

 

でも、違うんです。全然違うんです。

 

この映画は死にゆく宮沢りえに涙する映画じゃなくて、宮沢りえが家族を文字通り「湯を沸かすほど壮大な愛」で包み込む、そんなゲキアツの家族ドラマなんです。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161105110250j:image

 

「とににかく泣ける!」というと安っぽくて嫌なんですが、次から次へとやってくるエピソードの連続に、涙のダムが決壊します。これでもかというほど、涙が止まりません。

 

その涙の種類も色々で、切ないから涙する、嬉しいから涙する、悔しいから涙する、などさまざま。

 

タオルでも足りない。ハンカチなんてもっての外。涙腺崩壊必至の傑作家族ドラマです。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161105110320j:image

 

まずは丁寧に作り込まれた脚本が、本当に見事です。何気ないエピソードが伏線になっていたり、キャラクターのセリフや泣かせにかかる展開(決して いやらしくない)が、めちゃくちゃ丁寧で、意外性に溢れている。こんな映画、あまり見たことがありません。常にいい意味で裏切られる展開が続きます。

 

また、高足ガニやピラミッド、しゃぶしゃぶなど、キーとなるアイテムの使われ方が見事「そう来たか!(涙)」の連続でした。本当に休む間もなく、次から次へと感動ポイントがやってくるので、受け止めるのに必死です。

 

双葉が好きな「赤」という色を中心にアイテムがまとめられているのも良かったですね。双葉がトイレで吐いた血すら芸術的に見えました。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161105110426j:image

 

 脚本・監督を務めたのは、今作が商業映画デビュー作となる中野量太監督。

 

正直、デビュー作とは思えません。すごすぎます。

 

「ここは見せて、ここは見せない」というセンスが抜群で、あまりネタバレは避けますが、印象的だったのは 安澄が死ぬ間際の双葉に会いに行くシーン。


普通のお涙頂戴ものであれば、一言二言会話して、「お母さん…」みたいなベタな展開だと思います。

 

でも、このシーンでは中々双葉を映しません。

しばらく安澄が一方的に話をしていて、双葉は生きてるの?とハラハラしていると、 突然、双葉が映ります。

 

そこに映し出されるのは、頬がこけ、目が突き出て、今にも死にそうな双葉。

 

衝撃でした。

 

今思い出しても鳥肌が立ちます。

 

癌で人が死ぬということはこういうことなんだと。

 

死ぬっていうのは、そんな甘くないんだよと。

 

胸にグッッッサリ、刺さりました。

 

普通の難病モノだと、絶対にここまで見せません。

 

安易な映画にしないぞ、という監督やキャストの覚悟が見えました。

 

パンフレットにも書いてありましたが、このシーンの撮影後 キャストや監督は大号泣されたそうです。その魂、観ているこちらまで届きました。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161105110759j:image

 

あと、銭湯を経営しているという設定も良いですよね。個人的に銭湯は大好きなので、めちゃくちゃ銭湯に行きたくなりました。この設定がラストの展開にも効いてくるんですが、そこはネタバレですので避けますね。色々賛否あるみたいですが、私は好きです。というか、最高です。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161105110836j:image

 

あとはやっぱりキャストの皆さんの演技が素晴らしい。宮沢りえさんはもちろんのこと、脇を固める杉咲花さん、オダギリジョーさん、伊東蒼ちゃん、 篠原ゆき子さん、駿河太郎さん、松坂桃李さんの双葉ファミリー(と勝手に呼んでいます)の演技のアンサンブルが、最高でした。

 

個々がというより、 これは完全にチームプレイですね。圧倒的でした。

 

しゃぶしゃぶで伊東蒼ちゃんが泣きながら
語るシーンなんか、嗚咽出るくらい泣きましたね。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161105111032p:image

 

「湯を沸かすほどの熱い愛」、このタイトルも好きです。字体も、ロゴが出るタイミングも完璧。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161105124128j:image

 

  監督はこの映画を撮影する際、スタッフに「みんなが家族に見せたくなる映画を作ろう」とおっしゃったそうです。

 

素晴らしいですよね、この言葉。

 

自分の大切な家族みたいな存在の人に薦めたくなる、まさにそんな映画です。

 

 

 f:id:pulp-fiction1330:20161105124132j:image

 

キャストとスタッフが一丸となり、まさに文字通り「湯を沸かすほどの熱い愛」で製作された本作。間違いなく自分のオールタイムベストに入るであろ う、見逃し厳禁の大傑作です。

 

今年一番出ちゃったかも。

 

 

監督・脚本:中野量太
キャスト
宮沢りえ
杉咲花
伊東蒼
篠原ゆき子
駿河太郎
松坂桃李
オダギリジョー

 

 f:id:pulp-fiction1330:20161105120606j:image

 

★5.0点

 

 

 

「永い言い訳」を観ました。「ゆれる」の西川美和が、戻って来た。

f:id:pulp-fiction1330:20161101173742j:image

 

人気小説家の津村啓こと衣笠幸夫(本木雅弘)の妻で美容院を経営している夏子(深津絵里)は、バスの事故によりこの世を去ってしまう。しかし夫婦 には愛情はなく、幸夫は悲しむことができない。そんなある日、幸夫は夏子の親友で旅行中の事故で共に命を落としたゆき(堀内敬子)の夫・大宮陽一 (竹原ピストル)に会う。その後幸夫は、大宮の家に通い、幼い子供たちの面倒を見ることになる。(シネマトゥデイより)

 

f:id:pulp-fiction1330:20161101173755j:image


生まれて初めて映画館で1人で観た映画。それが、西川美和監督の「ゆれる」でした。この衝撃はすごかった。人間の暗部、いやらしさを全面に見せつけられ、泣かされ、ラストシーンでも心鷲掴み。いつの間にかパンフレットを買い、いつの間にか帰宅し、放心状態。それが私の「ゆれる」体験でした。それ以来、自分の邦画オールタイムベストテンでは不動の1位です。

 

その体験が衝撃すぎたせいか、「ディア・ドクター」、「夢売るふたり」は相性があまり良くなかったんです。ですが、本作「永い言い訳」は、相性バッチリ。「ゆれる」の西川監督が戻って来たような感覚でした。観終わってモ ヤモヤするこの感覚、まさに心が「ゆれる」体験。これぞ、西川監督作品です。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161101173851j:image

 

まず、本木雅弘さん、竹原ピストルさん、池松壮亮さんほか、男の役者さんの「抑え」の演技が素晴らしい。西川さんの作品は、人間のいやらしさや、 実際心の内ではこう思ってるんだよ、みたいな心をえぐられるシーンがとても多いんですが、それってセリフで言っちゃうと現実味を失っちゃう。だから、役者さんは表情で語るしかない。この表情の語りが、本当にすごい。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161101173952j:image

 

f:id:pulp-fiction1330:20161101173926j:image

 

陽一を演じる竹原さんも笑ってるのか、怒ってるのか分からない恐怖感が常にあるし、岸本を演じる池松さんも常に何か含んでニヤニヤしてる。この辺の描かれ方が超リアルです。そんな演技合戦の中、やっぱり一番印象に残っているのは、幸夫を演じる本木さんですね。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161101174044j:image

 

今年も映画賞を総なめするんじゃないでしょうか。それくらいの熱演、怪演?です。奥さんが バス旅行中に死んじゃったのに、自分はその間に浮気していた。その罪悪感、贖罪の気持ちをどこにもぶつけることができず衝動的にたどり着く場所 が、同じく妻(幸夫の奥さんの親友)をバス旅行で亡くした陽一一家。トラック運転手で家を空けやすい父親に代わって、幸夫が2人の子供の父親代わ りを不器用ながら勤め上げていきます。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161101174103j:image

 

このあたりのシーンは、是枝監督の「海よりもまだ深く」を思わせる団地ドラマになっていて、クスクス笑えるところもあれば、子どもたちとのやり取りににハッとさせられることもあります。ハッとだけじゃなく、ヒヤッともあったかな。人間って怖い、って思うようなシーン。でも子供のいたことがない幸夫の様子はとても可愛く、愛しさすら覚えます。

 

そんな心地よい居場所を見つけた幸夫でしたが、山田真歩さ ん演じる優子(超いい人)が、陽一一家と仲良くなり始めたあたりで、幸夫の中で何かのたがが外れ、自暴自棄となり、1人引きこもってしまいます。 引きこもった後の幸夫は、激やせし、生きる気力を失ったような絶望的な姿になります。ここの本木さんの演技は、本当にすさまじかった。激やせし、ボーボーの髪の毛になった幸夫が、何の煽りもなく、突然出てきた時は衝撃でした。でも本木さんは、ずっとかっこいいんですよね。これってやっぱり凄い。さすが元アイドルです。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161101174149j:image

 

また、深津絵里さん、堀内敬子さん、黒木華さんなど女性キャストの演技も超リアルで、男たちの雰囲気とすごく対照的。出てくるのはみんな数分なんですが、みんなスマートで、印象的でした。でもその女性キャストの中でひときわ目立っていたのが、子役の白鳥玉季ちゃん。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161101174204j:image

 

いやー、正直ビビりました。もう演技なのか、演技じゃないのか分からないくらい自然体で、明らかに他の役者さんを食ってました。子役といえば是枝監督作品ですが、今作の白鳥ちゃんは、それにも匹敵する強烈なインパクトがありました。今後も要注目です。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161101174253j:image

 

そして、もう1つ印象的だったのは、これまであまり見たことのないような映像の美しさです。少しざらついていながら透き通っていて、目を見張るような美しさのある映像が、全編続きます。ずっと映像を見ていたいくらい綺麗で、オシャレでした。調べてみると、全編16ミリフィルム で撮影されたみたいですね。それでこんなに味が出るのかー、すごいです。

 

あと、音楽も良かった。特にオープニングのクレジットと映像の挿し込まれ 方はめちゃくちゃかっこよくて、いやらしくて、ニヤニヤしましたね。

 

f:id:pulp-fiction1330:20161101174305j:image

 

 「妻が死んだ。これっぽっちも泣けなかった。」このキャッチコピーも心つかみますよね。素晴らしいです。


役者の皆さんの「含み」演技合戦。
これを観るだけでも一見の価値ありです。

 

原作本も読んでみます。

 

 

 原案・脚本・監督: 西川美和
挿入歌: 手嶌葵
キャスト
本木雅弘
竹原ピストル
藤田健
白鳥玉季
堀内敬子
池松壮亮
黒木華
山田真歩
深津絵里

 

 f:id:pulp-fiction1330:20161101174427j:image

 

★4.1点