週刊シネマイモ

その日の映画、その日のうちに。

「ジェイソン・ボーン」を観ました。ボーンは相変わらず走らない。

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ひっそりと暮らしていたジェイソン・ボーンマット・デイモン)の前に、CIAの同僚だったニッキー(ジュリア・スタイルズ)が姿を現す。彼女は CIAが世界中を監視・操作するための極秘プログラムを立ち上げたことと、ボーンの過去にまつわるある真実を告げる。これをきっかけに、再び動き 始めたボーンの追跡を任されたCIAエージェントのリー(アリシア・ヴィキャンデル)は、彼を組織に取り込もうとするが……。(シネマトゥデイより)

 

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個人的にも大ファンなボーンシリーズ。特に好きなのは、スプレマシーとアルティメイタムです。

 

今回の新章のタイトルは、その名も「ジェイソンボーン」。


新章なのにタイトルそんまんま!と思いましたが、さすがはポールグリーングラス監督。

 

最初から最後まで全くだれることなく、あっという 間の2時間、お見事です。

 

 

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新章のストーリーはいたってシンプルで、影を潜めているボーンに、前シリーズのお馴染みキャラ・ニッキーが近づいて、「CIAが変な作戦 をしようとしている!助けて!しかもあなたの過去も新しい事実でてきたよ!」と報告。

 

で、相変わらず真相を突き止めるべく動いて、ボーンはCIAに追われる羽目になる、という展開です。


ボーンシリーズの魅力はいろいろあると思うんですが、まずあるのはボーンはいつも敵を倒すためではなく、自分の過去の真相を突き止めるべく爆走しているというところです。

 

普通のCIAもの・スパイものなら明らかな敵がいて、そいつを倒していくという感じだと思うんですが、ボーンシリーズの場合はボーンの特殊な遍歴ゆえ、いつも自分の過去を明らかにするために戦うんですよね。

 

もちろんCIAの悪事を晒すという意味合いもあるんですが、基本的には常に自分の過去を知るために戦っている。

 

これが本当に切ない。

 

こんな哀愁漂うスパイ映画あるのかっていうくらい、いつも切なくなりますね。

 

今回もまさにそうで、「頼む!もうこれ以上、ボーンをいじめないでやってくれ!」って感じ
になりました。 

 

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そしてもう1つの魅力は、言わずもがなアクションシーン。


ボーンシリーズのアクションに名前をつけるなら「ドライな草の根アクション」だと思っています。

 

ボーンシリーズのアクションはもちろん圧巻ですごいんですけど、めちゃくちゃドライ。

 

爆発ドカーン!みたいな華やかさは皆無なんです。

 

でも、これがすごくいい。

 

ボーンは、バトルシーンでもあまり相手を殺さなくて、素手で殴ったり、絞め落としたり、周辺にあるアイテムを一瞬で武器に変えて攻撃したりします。

 

今回の映画ではイスの足を使ったり、スロットの棒みたいなのとか使ってて、すごいワクワクしました。

 

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あと、ボーンって全然走らないんですよね。

 

普通、追われてたらもっと走れよって思うんですが、ボーンはいつも超冷静で、常に「早歩き」。

 

この愚直な感じがすごい好きです。

 

このシリーズの名物ではありますが、早歩きでキョロキョロするボーンを、後ろから撮影しているシーンは今作でも健在です。

 

映画を見終わった後、しばらくボーンっぽい歩き方をしてしまいました。

 

 

 

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そして、スプレマシーから続くカーチェイスのクオリティの高さ!今回もすさまじいです。

 

早いカット割と疾走感あふれる撮影で、自分も彼らの車に乗って疾走しているような感覚になりました。

 

人によっては、あまりのスピード感に酔ってしまうかもしれませんね。

 

 

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特にラストのラスベガスの街でのカーチェイス は、すごすぎて笑いがこみ上げてきました。

 

途中、「ルパン三世 カリオストロの城」みたいなところもあって、うおー!っとテンションぶち上がり!

 

やっぱりグリーングラス監督、さすがです。

 

 

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あと今作からの新キャスト、アリシア・ヴィキャンデルもすごく良かった。


リリーのすべて」から大ファンなのですが、言葉数が少ない冷静沈着なキャラクターを見事に演じていました。

 

やっぱり彼女は目の演技、表情の演技が素晴らしいですね。大好きです。

 

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やっぱりボーンシリーズは、マット・デイモンじゃなきゃです!面白かった!

 

 

監督・脚本・製作: ポール・グリーングラス
脚本: クリストファー・ラウズ

キャスト
マット・デイモン
ジュリア・スタイルズ
アリシア・ヴィキャンデル
ヴァンサン・カッセル
トミー・リー・ジョーンズ

 

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★4.0点