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ひとりを越えてゆけ

映画、音楽、お笑い、国内旅行、温泉、食べ歩き、そして星野源 。いろんなことを褒めて、褒めて、褒めまくります。

「最後の追跡」を観ました。緊張と緩和の連鎖が最高!情報過多作品が流行りの映画界にガツンと一石を投じる、傑作クライムサスペンス。

映画レビュー2017

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舞台はテキサス。両親の農場が差し押さえられるのを防ごうと、タナー(ベン・フォスター)とトビー(クリス・パイン)の兄弟は銀行強盗を計画。むやみに血を流さないよう慎重に進めるが、出所したばかりのタナーの無鉄砲な行動のせいで計画に狂いが生じてしまう。一方、定年が近いテキサス・レ ンジャーのマーカス(ジェフ・ブリッジス)は、相棒のアルバート(ギル・バーミンガム)と一緒に捜査に乗り出す。(シネマトゥデイより)

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この作品、ほんとうに面白いです。今年のアカデミー作品賞にさらっとノミネートされていたので何となく見始めましたが、ぐいぐい見入り、特に後半は時間を忘れるほどのめり込んで見てしまいました。とにかく、すべてのシーン・セリフが洗練されていて無駄がない。テキサスという何とも言えない田舎街の淀んだ空気感、どこかドロっとして汚い役者たちの素晴らしい演技、なめるようなカメラワークと、見事に言葉が紡がれている最高の脚本。すべてのバランスが絶妙で、一時も見逃せません。本年度のアカデミー賞で作品賞、脚本賞助演男優賞(ジェフ・ブリッジス)にノミネートされているのも頷ける1作です。

 

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追う者、追われる者という構図でストーリーは進んでいきますが、キャラクターたちがすごく魅力的で、憎めないやつばかり。追う者を演じるのは、ジェフ・ブリッジスとギル・バーミンガム。定年間近の警官マーカスと、その相棒のアルバートの喧嘩のようなやり取りは、人種差別の嫌味も言いながら、どこか親子のようなコンビネーションで、映画に良いアクセントを与えています。特段、ジェフ・ブリッジスの円熟の効いた演技は本当にお見事でした。アカデミー賞助演男優賞ノミネートも納得です。

 

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一方、追われる者を演じているベン・フォスタークリス・パインも素晴らしい。暴走しがちな兄・タナーと、計画的で慎重派の弟・トビーのバランスが絶妙で、こちらも本当の兄弟に見えました。

 

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そしてストーリーの組み立てや、何より緩急のバランスも、非常に素晴らしいです。冒頭ワンカットで始まる銀行強盗シーンでグッと引きつけられたかと思いきや、警官同士のオフビートな会話で気が緩む。緊張と緩和が連続するストーリーは見ていて全く飽きず、ラスト十分にためてからの緊張シーンの連続にはすさまじく興奮しました。

 

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あと全編を通して、映像の色合いがカラッとしていたからか、見ていてすごく喉が渇きました。飲み物を飲めばいいじゃないかという話なんですが、飲み物を飲むのも忘れて、のめり込んで見てしまうんですよね。また、じっくりと映像を見せてくれるネチッとしたカメラワークも非常に好きでした。

 

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この作品は、「Netflixオリジナル作品」であり、日本では劇場公開されていません。日本では、恐らくNetflixでの配信のみです。今後劇場公開されるかどうかは分かりませんが、是非劇場でも見てみたいですね。アメリカでは2016年に公開され、そのあと数か月後にNetflixで配信されているようです。アカデミー賞ノミネート作品をネットでいつでも見れるチャンスですので、是非ご覧ください!

 

でも、ちょっとこのポスターはださくないか?笑



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監督
デビッド・マッケンジー

キャスト
ジェフ・ブリッジス
クリス・パイン
ベン・フォスター
ジル・バーミンガム
マリン・アイルランド


★4.6点